港周辺の観光情報
■歴史と文化あふれる港町
直江津港の歴史は古く、遠く古代にさかのぼります。越後国府(=現在の県庁)が頚城地方に置かれたといわれていることから、古代から交通の拠点としての港があったと推測されますが、歴史に登場するのは中世に入ってからです。
鎌倉時代になると「直江の津(=港の意)」は、海上交通の要衝として、確固たる地位を築きます。小説「山椒大夫」(森鴎外)には「直江の津」が登場し、母と子の悲しい別れの舞台となっています。この物語からは、当時、この地が東西交流の分岐点となっていたことがうかがえます。親鸞聖人がこの地に流されたのも、京の都を中心とした当時の文化圏からすれば、辺境に流罪となったものと受け止められます。
港を最大限活用したのは、「越後の虎」としてその名を馳せた上杉謙信公。関東一体までその勢力を広げた謙信公の財政基盤は、「青苧(あおそ)」という麻を都に送っ て得た莫大な利益だったといわれています。帰りの船に様々な物資と共に都の情報までも積み込み、持ち込んだのではないかと想像すると、やはり港は文化の入口といえるでしょう。
港周辺には、このような歴史や文化を現在に伝えるさまざまな、史跡、名跡があります。
佐渡の観光状況
■自然豊かな佐渡島へ
直江津港からは、佐渡の小木港に定期航路が開設されています。
両港が航路で結ばれたのは、明治25年(1892年)にさかのぼります。翌明治26年の4月には、信越本線の上野・直江津間が全通したことから一時この航路は大変にぎわったようです。大正22年には、毎日運航となり、昭和7年に新潟県も経営参画し、現在の佐渡汽船㈱として航路経営を行うようになり ました。現在、直江津−小木間はジェットフォイルによって約1時間15分で結ばれています。
佐渡島には、大佐渡スカイラインや断崖絶壁の海岸線が続く尖閣湾などの豊かな自然景観や朱鷺をはじめとした貴重な動植物、また、たらい舟や佐渡金銀山といった独特の文化や歴史など、たくさんの魅力があります。